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財産管理を弁護士に依頼するメリット

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財産管理を弁護士に依頼するメリット

■財産管理とは
財産管理とは、本人に代わって、その代理人が本人の財産の管理に関する法律行為の一部を行うことをいいます。こうした財産管理は後見制度や財産管理委任契約を基礎として成り立っています。後見制度は法定後見制度と任意後見制度の2種類に大別できます。はじめに、その2つの後見制と財産管理委任契約について説明していきます。

・法定後見制度とは
法定後見制度とは、加齢などによって判断能力が衰えた人のために、本人に代わって法律で定められた後見人が法律行為を行う制度です。家庭裁判所に申し出を行い、「後見開始の審判」を受けることで利用できるようになります。

・任意後見制度とは
任意後見制度とは、あらかじめ任意後見人を指名し、公正役場で登記(正式な登録)を行っておく制度です。本人が判断力を持っている間に後見人を任意に決定する点で法定後見制度と異なっています。

・財産管理委任契約とは
財産管理委任契約とは、自分の財産管理に関する法律行為を委任する契約のことを指します。後見制度のように公的な機関を利用せずに、民法の委任契約にのっとって、本人と委任される人の間で行います。後見制度以上に自由度が高い反面、委任された人の監視システムがないため、社会的信頼の面では劣るという難点もあります。

■財産管理を弁護士に依頼するメリット
それでは、このような財産管理の業務を弁護士に依頼するメリットとは、一体何でしょうか。弁護士以外が財産管理を行うとすれば、やはり本人の親族が行うケースが多いでしょう。そこで、親族が執り行う場合と比較して、弁護士に依頼するメリットをお伝えします。

・法律のプロである
当然のことながら、司法試験を突破して資格をもっている弁護士は、法律の深い知識を備えています。さらに、日ごろから法律問題を扱うことで豊富な経験も積んでいます。弁護士は、依頼者の利益を最大化したり、不要なトラブルを避けたりする技術にたけているのです。

・第三者の立場で法律問題に対処できる
親族が本人に代わって法律行為をする場合、「利益相反行為」については代理することができません。利益相反行為とは、本人と代理人の路外関係が食い違ってしまう状態を指し、例えば、相続の実行などでこの状態になることが多々あります。弁護士は本人と血のつながらない他人であることが多いので、「利益相反」になって新たな代理人(特別代理人)を選出することもあまりありません。弁護士という「第三者」に財産管理を任せることにより、こうした場面でもよりスムーズな対応ができるのです。

・親族間での争いを防ぎやすい
親族が財産管理を行うと、公正な運営を行っていても他の親族からあらぬ疑いをかけられる恐れがあります。例えば、本人の意思に沿って遺言書を作成したとしても、「自分に有利になるよう持ち掛けたのではないか」といった疑いが生じかねないのです。これに対し、報酬以外の利害関係を持たない弁護士が財産管理を行った場合、このようなトラブルは起こりづらいといえます。

■まとめ
このように、弁護士に財産管理を依頼することには様々なメリットがあります。依頼する場合には、まずは条件の相談をしてみることをお勧めします。

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